キャンピングカーのサブバッテリーが上がる原因と対策|長持ちさせるコツ
「前回使ったときは問題なかったのに、いざ出発しようとしたら電気が使えない」——キャンピングカーのサブバッテリーが上がってしまうトラブルは、旅先でも自宅でも起こりうる、比較的よくあるお悩みです。サブバッテリーは使い方や充電のしかたによって状態が大きく変わるため、原因を知っておくと予防しやすくなります。この記事では、サブバッテリーが上がる主な原因と、長持ちさせるために日ごろからできる対策を整理してご紹介します。
サブバッテリーとメインバッテリーは役割が違います
キャンピングカーには、エンジンを始動するための「メインバッテリー」と、車内の電化製品を動かすための「サブバッテリー」が積まれています。メインバッテリーが瞬間的に大きな電力を出すのに向いているのに対し、サブバッテリーは少ない電力を長い時間にわたって供給し続けられるように作られています。
この違いがあるため、エンジンを止めた状態で照明や冷蔵庫、換気扇などを使い続けると、その負担はサブバッテリーに集中します。サブバッテリーが上がるということは、それだけ電気を使った、あるいは充電が追いついていない状態だと考えられます。
サブバッテリーが上がる主な原因
▶ 使いすぎ(過放電)
電圧が下がりきるまで使い続けることを過放電といいます。バッテリーは表示されている容量をすべて使えるわけではなく、実際に使えるのは容量の7〜8割程度とされています。どこまで使ってよいかはバッテリーの種類によって変わり、とくに鉛バッテリーではより手前で止めることを勧める解説もあります。いずれにしても残量ぎりぎりまで使う習慣があると、上がりやすくなるだけでなく劣化も早まります。
▶ 充電が足りていない
走行充電は、エンジンの発電機(オルタネーター)で発電した電力を使って充電するしくみです。ただし近年の車は燃費対策で充電を制御しているものが多く、走行充電だけでは十分に充電しきれないと言われています。短距離の移動が中心の場合や、容量の大きいバッテリーを積んでいる場合はとくに、充電が追いつかないことがあります。
▶ 減ったまま長く放置している
電気を使ったあと、充電せずに置いておく状態は、バッテリーにとって負担になります。鉛バッテリーでは、放電した状態が続くと極板に硫酸鉛の結晶が付着して硬くなり性能が落ちていく(サルフェーション)といわれ、空に近いまま保管すると寿命が短くなる可能性があります。オフシーズンに長く動かさない場合は注意したいところです。
▶ 寿命による劣化
バッテリーは消耗品です。鉛バッテリーの場合、寿命はおおよそ3年ほどといわれ、充放電できる回数の目安はディープサイクルで300〜500回程度とされています。リン酸鉄リチウムはこれより長く、2,000回程度以上を目安とする解説が多くみられます。ただしこれらの回数はどこまで放電して使うか(放電の深さ)によって大きく変わり、実際の寿命は使い方や使用環境によって異なります。以前より持ちが悪くなったと感じるようになったら、交換時期が近いのかもしれません。
▶ 配線・機器側の不具合
使い方に心当たりがないのに上がってしまう場合は、走行充電の配線の接続不良や、充電器・コントローラーの不調、あるいは電気が流れっぱなしになっているといった、電装側の原因も考えられます。この場合は使い方を見直しても改善しないため、点検が必要です。
上がりにくくするための対策
▶ 使ったら早めに充電する
もっとも基本的で効果が期待できるのが、使ったあとに充電しておく習慣です。減らしたまま置かないことが、過放電とサルフェーションの予防につながります。
▶ 充電手段を組み合わせる
充電方法には、走行充電のほかに、100Vの外部電源からの充電と、ソーラーパネルによる充電があります。外部電源からの充電はもっともしっかり充電できる方法とされ、ソーラーは駐車中も少しずつ充電できるのが利点です。走行充電だけに頼らず、使い方に合った方法を組み合わせておくと、上がりにくくなります。ソーラーの導入についてはソーラーパネルのページもご覧ください。
▶ 使い切らない前提で電気を計画する
どのくらい使えるかは、積んでいるバッテリーの種類や容量、使う機器によって変わります。数字どおりに使えるわけではないため、余裕をもたせた使い方が安心です。電子レンジやエアコンなど消費の大きい機器を使いたい場合は、バッテリーだけでなく充電のしかたを含めた電源全体の設計から考える必要があります。
▶ 長く乗らないときの備え
しばらく使わない時期があるとわかっている場合は、搭載しているバッテリーの種類によって適した保管のしかたが変わります。鉛バッテリーは満充電に近い状態にしてから保管し、ときどき様子を見て充電しておくと安心です。一方、リン酸鉄リチウムは満充電のまま長期間置くと劣化が進みやすいとされ、6〜8割程度の残量で保管するよう案内されていることが多くなっています。いずれの場合も、お使いのバッテリーの取扱説明書の指示を優先してください。ソーラーを積んでいる場合は、駐車中の充電がそのまま備えになります。
繰り返すときは電装の点検を
「充電しているのにすぐ上がる」「新しくしたのに調子が悪い」という場合は、バッテリー単体ではなく、走行充電の配線や充電機器、電気の使われ方まで含めて確認したほうが早く解決することがあります。OVERLANDでは、サブバッテリーの交換やリチウム化、走行充電・ソーラーの追加など、キャンピングカーの電装に関するご相談を承っています。バッテリーまわりの詳細はサブバッテリー・リチウム化のページをご覧ください。作業はお持ち込みが基本となります。
費用は車両の状態やご希望の構成によって変わりますので、内容により無料でお見積りいたします。よくいただくご質問はよくある質問にもまとめています。